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2005.05.28 Sat
『対象喪失』

「知的には、愛する対象はもはや存在しないことがわかっているのに、人間はリピドーの向きを変えたがらず、代わりのものがさそっているというのに、それでもその向きを変えようとしない。」「悲哀の仕事とは、この対象とのかかわりをひとつひとつ再現し、解決していく作業である」

「モラトリアム人間」という言葉を作りだした作者が、
「対象喪失」に対する人間の反応について、
フロイトの「悲哀の仕事(mourning work)」について記述しながら、
現代(といっても1979年ですが・・・)の病理を読み解く
すばらしくすばらしい本です。

ユダヤ人強制収容所における人々と、
現代のわたしたちが、
「対象喪失」に対して、
同じような病理を抱えているという考察に、
非常に納得しました。
静かに、深く。

そして、
多くの喪失と悲しみの症例に触れることで、
わたし自身が行うべき「悲哀の仕事」が、
少し進んだような、
そんな気がしました。

「悲哀の仕事」とは、喪失の必然と和解すること。そして、喪失を受け入れること。失った対象または失う自分を心から断念すること。しかしながら、悲哀の苦痛は、依然として苦痛としてそこにある。それが、人間の限界で、現実だ。

死だけでなく、常にわたしたちに寄り添う影である、喪失という現象。喪失に対する悲しみを極めて丁寧に記述している本書。必携の書です。
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ホロコーストの時代に生きたアンネ・フランクにこの日記は関係ないけれどいつか訪れたいアウシュビッツの風景を記録として記憶として鮮明に残せるよう日常を少しづつ撮影してみたり文章を書いてみたり

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