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2005.08.02 Tue
マシュー・バーニー「拘束のドローイング」展

あのすばらしい金沢21世紀美術館で、マシュー・バーニー!それも日本をテーマにした新作!ということで、行かなきゃ一生の後悔だ死んだほうがましだと思い、行きましたよ、また金沢へ。

この美術館のすばらしさは前にも書いたのですが、何がすばらしいって、レイアウトがすばらしい。作品提示のコンテキストを、さまざまな感覚を通じて、多様にコントロールできる空間となっているのです。今回、「拘束のドローイング」シリーズの全てを新作も含めて展示しているのですが、マシュー・バーニーは、このSANAAのコンセプトを最大限に生かし、空間全体を緻密に構成しており、わたしが展示室をたどり終えたときの、この世界の変容の感覚は何ともいえないものでした。

「拘束のドローイング」におけるコンセプトは、「拘束」が新たなる創造につながるというシンプルなものです。トレーニングを重ねることにより、筋肉は破壊されながらも、より強靭に生まれかわるように。アスリートはアーティストであり、アーティストはアスリートであるのです。そのような思索によって生まれる作品は、身体性を伴いながら、なお身体を取り巻く社会性をも伴い、拘束によって変容を生み出すというその行為は、異様な妖気を放ちながらも、滑稽でなお愛くるしいのです。

また「拘束のドローイング9」は映像作品なのですが、これも凄かった!西洋人である自をゲストとして、他であり異である日本の文化と、強引ともいえる力で関係を結びます。偏執的に変態的に美しい映像世界は、「拘束」という濃厚なエロティシズムを孕み、「拘束」に抗う究極の愛の交歓、「拘束」によって産まれる変容への激しい意思を映し出すのです!日本文化という、捕鯨船という器の中で、それらを媒介にして、ビョークを娶り、交わり、鮮やかに自らを変容させるのです!身体感覚のうちでも、皮膚感覚を強烈に刺激され、観客である私も、マシュー・バーニーとビョークと共に、痛みという「拘束」を乗り越えて、生まれ変わりを遂げるのです!その変容のその再生のなんと美しいことか!

世界と強く深く関わりを持ち、変容し続けるためには、強靭な意志と身体を持たねばなりません。アスリートとしてあり続けるマシュー・バーニーの「拘束のドローイング」を通過し終えて、そのことが身体を持って姿を現したように思えます。ビョークの神々しくも隠微な歌声と共に。強く明瞭なマシュー・バーニーの力が像が。ありありとここに。贅肉ひとつなく、張りつめた美しい肢体が。眼の前に。触れられるほどに。眼の前に。強靱な心身を持ち、異形の美を携えて。
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【アンナの日記】

ホロコーストの時代に生きたアンネ・フランクにこの日記は関係ないけれどいつか訪れたいアウシュビッツの風景を記録として記憶として鮮明に残せるよう日常を少しづつ撮影してみたり文章を書いてみたり

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